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Creative through Solid Art

造船会社の進水式撮影

平成も残り少なくなった2019年4月のある土曜日、徳島県小松島市はこれ以上ない快晴だった。

紀伊水道・小松島湾に面する井村造船株式会社では、この日新たな船の最後の点検が行われていた。

これまで地上で建造されていた船が初めて水面に接するために。

船の名前は「遥丸」。A重タンカー、黒油タンカーと呼ばれる船舶である。

下から船を見上げ「あれ?船ってこんな形だったか?」とふと疑問が生じたが、すぐに苦笑いがこぼれた。

普段船を見る際は海の中。この船の場合、赤い部分は海に浸かっているのだ。

特に船内に荷物や燃料を積み込むとより海面下に沈み込む。「船底は平たい」という勝手なイメージはまさに「氷山の一角」だった。

午前9時ごろから少しずつワイヤーが動き出し、それまで地上に根付いていた船がゆっくりと海に向かって動き出す。

1分間に数センチ、それでも着実に船体は大海原を目指して進む。

この日は新たな試みとしてドローンで海上から進水の様子を捉えることも目的の一つとなっていた。

「空の革命者」は地上からの静止画や動画以上の壮大さを伝えてくれる。

青空に飛行機とドローンの共演が映える。

海への移動が始まって約1時間後、神主さんが来られ、関係者も続々と集まった。

船と船員の無事、関係各位の益々の繁栄を願って神事が執り行われた。

この船は石油タンカーとして日本近海で活躍する予定と伺った。

改めて考えれば、石油を貯蔵するタンクと船員の居住空間、そして食堂など言わば「動く工場」を丸ごと建造しているとも言える。

「このくらいの大きさで感動してたらだめだよ」と船長さんや工場の方々は笑っていたが、海に慣れた方でも新たな船出を迎えて表情は皆一様に晴れやかだ。

今回ご紹介いただいた同じシェアオフィスに入居している田中さん。

船舶の潤滑油の卸売りを生業とされていて、その取引先である今回の造船所にご一緒させていただいた。

完全に進水した遥丸。

船はこの後、内装や機器類の整備・点検を行って約1か月後に竣工(完成)を迎える。

正直今回まで、進水を迎えた船はすぐに営業運転を始めると考えていたが、その後に竣工の流れは初めて知ることができた。

この造船所では年間で3~4隻を建造しており、今後も撮影など様々な場所で関われればと画策している。

先ほども記載した通り、船は動く工場。その中には様々な需要があり様々な業種できっと関われる余地が多いとも思われる。

個人的にもドローンでの映像に魅せられて、購入を前のめりに検討しながらの帰路となった。

しかし、大型の建造物は何を見ても興奮するものである。

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